【短編】アタシの年下クン
アタシは朝の業務を終えて、少し遅めのランチを取っていた。
ズルズルと頼んだオレンジジュースを啜り、片手にサンドウィッチを持ったまま、ぼーっと外を眺めた。
(あー、だるい)
昼からの仕事を思うと、ため息まで出てしまう。
某大手企業に受付嬢として入社したのが、ちょうど一年前。
大学を卒業したてのアタシは、受付嬢というなんとも華がある仕事を得ることができ、ウキウキとしていた。
…が、アタシは仕事というものを正直嘗めていた。
受付嬢なんて、ニコニコと愛想を振り撒いていたらいいだけだと思っていた。
だがいざやってみると、もう忙しいのなんの。
目まぐるしく訪れる来客のアポ確認に、社員への業務連絡。
やってられるかぁ!と投げ出してしまいたいほどの忙しさだ。