“愛してる”と伝えたくて【完】
隣の席
気づけばもう5月。
クラスにもだいぶ慣れてきたころ。
「あっ、私、今日、日直だ。」
すっかり忘れてた。
何やるんだろ?
「おい」
あれ、この声どこかで…
「はい?」
私がその人を見た瞬間……
思い出した!
弟君こと…
「悠心君?」
私はなぜ気づかなかったんだろう?
馬鹿だ。
いや、馬鹿越してある意味凄いよ。
「悠心でいい”君“とかいらねェから」
「あっ、うん。わかった」
そうそう、
「それより、どうしたの?」
「日直」
「えっ!? 2人でやるの?」
悠心は静かに頷いた。