“愛してる”と伝えたくて【完】
白夜に返事をして私は、迷うことなく悠心の隣に座った。
好きだよ。
私はずーっと悠心を見ていた様だ。
「何だよ」
「何でもなぁーい」
不器用だけど、素っ気ないけど、本当は優しいんだよね。
私は、隣にある大きな手をギュッと握った。
「…結理亜」
「何?」
「いや、何でもねェ」
いつものが明日にはなくなっているんだね。
白夜と奏多がじゃれて、風心が静かにさせて、それでもうるさかったらすんごーく低い声で「お前ら静かにしろ」ってね。
そんな光景も明日からは、ずっと見れないだろう。