【BL】後輩、俺様、ぱんなこった!
├②Kiss
テルを抱きしめたまま……
他愛のない話をし始めて1時間は経過した気がする。
時計を見ると、まだ15分。
針はいつも以上に遅く動いているようだ。
テルは俺の胸に顔をうずめながら長い睫毛を伏せて、手悪さしている。
「ね、先輩? キツネー♪」
コンコンといいながら、手で出来たキツネの鼻の部分で腹をつつき始めたテル。
ったく、変なとこで幼稚なんだから。
「ハイハイ、キツネだなぁ」
「先輩もキツネ作ってください」
軽く受け流すはずが、テルの一言によって出来なくなってしまった。