薬指のマニキュア

静夏｢お母さんは私がエイズになって、近所の人たちに白い目で見られたらどう思う？
影で悪く言われたらどんな気持ち？
そんな事をされるのは私たち家族が悪いの!？｣


母(静)｢そ…れは…｣



お母さんは顔を濁らせた

私はキレた。


静夏｢お母さんも近所のおばちゃん達も、基本的な事を忘れてんのよ!!
お母さんは私が小さい時、私に言ったわよね！｣



母(静)｢…………。｣



静夏｢【泣いてる子が居たら静夏だけは、その子の傍に居てやんなさい。
それが、勇気だって！
それが優しさだって……】｣



私は口を震わせながらお母さんに怒鳴りつけ

箸を勢いよく置き



静夏｢その言葉を信じた私がバカだったをだ…!
大人は都合が良すぎんのよ!!｣



走って部屋に閉じこもった




静夏｢洋治も洋治のお母さんも悪くないんだから…
全然悪くないんだから…｣




私は枕に顔をうずめ
声を殺して泣いた……




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