薬指のマニキュア
小学校の時から私も皆も
「イジメ」や「差別」などの勉強は何十回もしてきただろう…


その大人達が……


大人は皆、口では

「イジメはダメよ!」とか

「困ってる人には手を差し伸べろ」とか…



そんな言葉は世間の目を気にして、良く見られたくて言ってる綺麗事にしか聞こえなかった…


夜一人で最近覚えたタバコを手に取り、ベランダで親に隠れて吸うのが日課になってる



タバコに火を点けお母さんが話していた言葉を思い出していた


静夏「エイズって近くにある様で凄く遠いよね…」



タバコの煙りを吐き出す



静夏「美味しくなぃ…。」



洋治「女の子が煙草?見た目が悪いよ!止めたら?」



それが洋治と初めて会った時だった


背はスッとしてるけど、そこまで高い感じはしなかった

髪が少し長くて、目も綺麗で優しそうな顔をしていた


でも私の事は嫌な女に見えただろう


静夏「関係ないじゃん!」


っと少しムッとして答えたから


でも洋治は


洋治「そっか!そうだよな」


っと小さく笑った



静夏「あんたって引っ越して来た子でしょ?」


洋治「そっ!前の学校でイジメにあって、逃げて来た」



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