薬指のマニキュア

こんな親子喧嘩をしてるなんて
洋治は思ってもいないだろう


きっと洋治は今日
私と散歩に行った話を夕飯を食べながら話してるんだろうな


笑いながら、話して…



私は泣き疲れ、いつの間にか眠っていた


目を覚ますと綺麗な月が
カーテンの隙間から見えた


起き上がりベランダのドアを開けた



静夏「寒ッッ!」



昼間はポカポカしていても
夜は息でさえ白くしてしまう



ベランダに出て、隣を見た


洋治は居なかった



静夏「居るわけないかっ…」




    数日後の朝



円「静夏、ちょっと!聞いたわよッッ!」



登校したての私の元に走って来る円


静夏「朝から何!?聞いたって何を!?」



私は元気な円を見て笑いながら聞いた



円「静夏〜、聞いたわよ!
他高の男の子と手を繋いで歩いてたんだって?」



と興味津々に聞いて来る



静夏「いつの話してんのよ〜」


と呆れて言う



円「いつの話かは知らないけど、今さっき聞いたんだもん!
って彼氏が居るなら言ってよ!水くさいなぁ〜、友達でしょ?」



静夏「彼氏かぁ…」



私は呟いた


何か嬉しかった



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