きみと猫と僕と。



「あぁ、やっぱり毒盛られてますねぇ。
最近、ここの周辺で似たような野良猫がよく見つかってるんですよね」



連れていった動物病院の先生は、猫に手際よく処置をしながら言った。




そっか。
だから最近、野良猫の数が減ったような気がしたんだ。




「この子は、治りますか?
大丈夫なんですか?」



半泣きになりながら
彼女は先生にすがりつくように言った。



「大丈夫ですよ。
盛られた量も少ないし、
早くに連れて来られたんで1週間くらい入院したらよくなりますよ。」



彼女はそれを聞いて安堵したのか
はたからみて分かるくらい息をはいた。



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