傘恋愛 -カ サ レ ン ア イ-
彼女から赤い傘を受け取ってから、もう4日は経ったのだろうか。
昨日も夜まで晴れていた。
何となく眠れなくて、俺は天井をずっと見ていた。
よくよく考えたら、雨の日にまた会おうなんて無謀なのかもしれない。
第一、雨が降ったら彼女がまたあそこに来ると言う確証も無いし。
そしたら俺は、
あの赤い傘をどうしたら良いんだろう。
少なくとも今の俺に、あの傘を捨てる事なんて出来ないだろう。
何故なら俺は、心の何処かで期待してるから。
また、あの横顔に会えることを。