youthful sound-青春の音-

「失礼しま~す。」


黒髪の男の人がだるそうに入って来た。


「この子、今日からお前のクラス!!」


何でこんなに嬉しそうなんだ?

叔父さん、顔がにっこにこしてる。


「転入?この時期に。」


黒髪男が叔父さんに聞いた。


そりゃ、この時期に転入とかは珍しいだろおな。


「違う違う、潤(ウルウ)は俺の姉さんの子供で、受けた高校全っ部落ちたから俺んとこ来たの。ほんとは入学式には出るはずだったんだけどさ、いろい準備が間に合わなくってさ 。」

アハハと間抜けに笑いながら、長い長い説明をしてくれた。

「全部‥‥?」


黒髪男さん、相当びっくりしてますね。


「てか、早く行かないと!!急いで!急いで!」


叔父さんが、黒髪男さんと私を急がせる。


「はいはい、じゃ、行って来ま~す。」


だるそう。


この人、叔父さんと同じくらいかっこいい。


あ、叔父さん、すんごいかっこいいんだよ。


天然でドジだけどね。





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