十年恋日記
プロローグ
松井 由姫 性別女。


出身九州。

普通のOL。

引っ越しを気に部屋を掃除した。
でてきたのは重たい紙袋。

中身は何冊もの日記。

私の宝物。

でも引っ越し先に持って行ってもいいだろうか。

実家においていて、親からみられるのは絶対まずい。

でも、引っ越し先は……


1週間前、親同士の顔合わせをした。
彼は一緒に住んでみないと結婚とかわからないと言った。いわゆる同棲がしたいらしい。
うちの父は結婚前提じゃなきゃ一緒に暮らすのは許さんと言った。
彼は仕方なく?1年後に結婚しますと父に言った。

私は本当に結婚してもらえるのだろうか。

不安だ。

引っ越し先を決め荷造り最中。
散々、今まで男運がなかった私は今、人生の岐路にたっている。

新居となる愛の巣に、この何十冊という恋愛日記を持っていくべきか。

もし、彼にみられたら…

また、ふられるかも。

でも、ようやく結婚の二文字が手の届くところにきたんじゃない。

今から何時間かかけて、この日記を読みなおそう。

そして捨てちゃおう…
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