嫌な女、好きな男
探し回ったあげく良いものが見つからないし、家に着いた頃には足がパンパンにむくんでいた。
途中によったスーパーで買ったお水とパンやらお菓子やらもすごく重たかった。
お水は1日2リットルは欠かせないし、もうすぐビタミンCと鉄分のサプリメントも切れるから買わなくちゃ。
『真里ー!ごはん食べなさい。』
階下で母親が叫んでいる。
きっとまたわけの分からない料理を習ってきたのだろう。
母親の料理はまずくないがおいしくもない。
ケーキ類だけは抜群においしいので食べているが。
『ごめーん。もう食べてきたからいらなーい!』
母親に聞こえるように大声で叫び返した。
とりあえずお水を半分飲んで、買ってきたパンを食べる。
コロッケパン、サンドウィッチ、ソーセージ入りのパン、シュークリーム、カスタードプリンにヨーグルト、ポテトチップスを二種類とチョコレート菓子を一箱開けてようやく落ち着いた。
残りのお水を一気に飲んで胃の中のものを全て吐いた。
いつからかもう忘れた。
あぁスッキリした。何もかもこうしてスッキリ出来れば良いのに。
無駄な事をしているのは分かってる。
もったいないのは百も承知だ。
だけど吐かない日は眠れない。