氷雨

巧巳らは、焦り出す。

「あ、明夢…。」

「ゆーちゃんに何する気よ？ゆーちゃんに手だしたらただぢゃ済まないよ？」

女の子は男の子達に凄む。
この子が蘭菊明夢と言うらしい。
今にも飛びかかりそうな雰囲気に子分達は逃げ腰になっているが、巧巳は勇気をだして話し出した。

「蘭菊、何でこんな奴といるんだ？弱っちくて臆病なこいつと？俺様の方が強いじゃないか」

「ゆーちゃんは弱くないよ、強いよ。優しいし。お前なんかより断然強いから。」

「は？」

「お前みたいな馬鹿とは話したくない。ゆーちゃん行こう？」
「え？あ、うん！」