氷雨
明夢はゆーちゃんの手を引き、歩き出す。
校門をでて、どんどん歩く。

「ちょ、ちょっと待って!明夢、もうちょいゆっくり歩いて!」

「ん?あ、ごめん。」

ふぅ、と息を吐くとゆーちゃんはにっこり笑った。

「明夢、ありがとう。助かったよ。」

「大丈夫だよ。ゆーちゃんが僕に頼ってくれるのが僕は嬉しいから。」

微笑ましい光景である。
他愛ない会話をしているうちに明夢の家に着いた。

「ただいま。」

「お邪魔します。」

「部屋に先行ってて!」

明夢はそう言うと、リビングへ走っていってしまった。

< 8 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop