エデン
「ミカエル!いるか?」
ドアの外から無骨な声が聞こえ、開けると巨漢の男が立っていた。
「・・・ウリエル」
「そこでルシファーに会ってな」
ルシファーの名を聞いた瞬間ミカエルの表情が揺れ、それを目にしたウリエルは笑みを零した。
「やっぱり兄弟だな」
「?」
「ルシファーもお前の名を出した瞬間表情を変えた」
「・・・・・」
「お前はルシファーをどうするつもりだ?」
やはりウリエルもルシファーを危険だと感じているようだ。
「このままではアイツは何をしでかすか分からん」
言いながらミカエルの瞳を見据えた。
「・・・わかるな?ミカエル」
ルシファーをこのままにしておけない事など言われなくとも分かっている。
「ああ」
ただ、どこかでアイツを信じたい気持を拭いきれなかっただけだ。
だがもう・・そんな事は言ってられない。
「ルシファーはどっちへ行った?」
「・・もし、ルシファーが神に害をなせば、俺達は全力でルシファーを倒す」
「分かっている」
ウリエルの瞳を覚悟を含んだ瞳で見返し、部屋を後にした。