エデン

「何が起こったんだ?」

地上に住むアゼルは恋人・スイの肩をギュっと抱き寄せた。



いつもと何も変わらない朝だった。

朝日の眩しさに目覚めた時には自分の隣で穏やかに眠るスイの姿があって・・

いくつもの口づけを落としてスイを起こした。

スイが起きた後も口づけを止める事なく、昨夜の情事が残る身体を優しく抱いた。

「もうアゼル・・だめだってば」

これ以上は駄目だとスイは両腕は張ってアゼルの身体を押し戻そうとするが、そんな可愛い抵抗は抵抗の内に入らない。

更にきつく抱きしめられてしまう。

スイは濡れた瞳でアゼルを睨むが、当然逆効果だ。

アゼルはそのスイの瞳に吸い寄せられるように唇を寄せた。


「!?」


唇がスイの瞳に触れる寸前、それはおこった。

つい先ほどまで眩しい位に日がさしていた外が、黒い霧に覆われていたのだ。




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