エデン
縋る様に伸ばされた手をラジエルは必死に握った。
「レミエル!しっかりしろ!レミエル!!」
とても嫌な予感がした。
前にレミエルが言っていた事が脳裏を掠める。
自分が自分でなくなる・・・
ここにいるのはレミエルであるはずなのに・・・
「だめだ・・レミエル!行くな!!」
何故か・・レミエルが消えていくような感じがした。
「・・くく・・っ・・・」
ふと、レミエルの肩が揺れる。
「・・・レミエル?」
レミエルは今まで見せた事のない様な瞳をラジエルに向けた。
「レミエル?俺をあんな腑抜けと一緒にすんな!
俺は────ラミエルだ!!」