エデン
「アナン!帰るぞ!!」
「あ、待ってヒビキ!!」
放課後、ヒビキはご機嫌のままに僕を迎えにきた。
よっぽどおばさんの結婚が嬉しいみたいだ。
いつもはさっさと帰るくせにどうやら話したりないらしい。
だけど、ヒビキが僕の兄さんになるのか‥‥なんかくすぐったい気もするな。
僕は急いで帰り支度をすませるとヒビキの後を追った。
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「‥‥‥?」
ヒビキの話を聞きながら歩いていると、前方に人だかりが出来ているのが見えた。
複数の少年が何かを囲うようにして立っている。
「‥‥カムイ?」
呟くのと同時に、少年達は武器を振りかざしてカムイに襲いかかった。
「─────!!」
僕は鞄を投げ捨てて、走った。
後ろでヒビキが何かを叫んだ気がするが、それどころじゃない。
いくらカムイだって、あんな人数に敵うわけない!
「カムイ!!」
だけど、僕がカムイに駆けよった時には、そこに倒れていたのは少年達の方だった。
‥‥‥‥やっぱりカムイは強いや。