【企画】バトルだよ、全員しゅ、うわ、なにをする、やめっ【キャラバト】
――のだが。
「大変だ、お腹すいているんだね!」
雄大の場合はけろっとしていた。
辺りを見回し、少女の親を探している。
「……」
首を傾げた少女。
いつもと違う、いつもはみんな勝手に死んでくれるのに。
少女は知らなかった。いや、雄大すらも知らないでいるスキルがあるのだ。
“完全魔術耐性”(マジック・キャンセラー)。
どんな魔術も効かない、最強だが、現代日本において無意味なスキルを雄大は持っていた。
「いないなぁ。君、おうちはどこ?」
「うち?……、私、どこ、何処」
「も、もしかして迷子!?あー、寂しかったろう、怖かったろう。もう大丈夫だからね!」
少女の肩をがしっ、と掴んで、僕がついているとアピールした。