極上!ブラックコーヒー
なんなのよ、あいつは!!!本当、ムカつく、ムカつく、ムカつく、ムカつく──っ!!!!!
何よ!!!自分だって彼女にフラれた癖に!!!!!
人の事言えるのかっての!!!
この怒りはどう静めればいいのか分からず、一人、部屋の中で暴れていた。
コツン……
窓ガラスに何かがあたった音がした。
ガラッ
紙飛行機……?
「ハロー!!なっちゃん」
「ふ、冬君!!」
私の部屋と彼は窓を隔ててちょうど向かい側に位置する。
距離にして2〜3メートルというとこだろうか。
「危ないから離れてて」
えっ!?
「よっと!!!」
そのわずかな距離はあっさりと飛び越えられた。
「危ないよ!!」
「大丈夫!!運動神経にはそれなりに自信があるから。それより、はい」
缶コーヒー、
さっきの……
「秋から頼まれた」
「ありがと」
私はビニール袋に入れられた缶コーヒーたちを受け取った。
「何かあった?」
「……」
やっぱり幼なじみには隠し事はできないみたいだ。