君がくれたもの
「最近付き合い悪いからさ。」
「こっちは忙しいの。」
店員に頼んだオレンジジュースが届くなり、
すぐさまストローに口を付けて飲む。
「彼」は甘いものが嫌いらしい。
昔自分が好きだったオレンジジュースを渡すと
「嫌いだからいらない。」
と突き返された事がある。
過去の苦い記憶を思いだし自分で嫌になってきた。
甘いジュースも苦く感じる。
「ふーん。ならいいけどさ。」
笑って見せるが目は笑ってない。
その事は祐二本人も気づいてるらしい。
「そういう事。」
(だから私の事は相手にしないでよ。)
言えるはずのない言葉を呟いてみせる。
昔から苦手だからだ。
祐二は菜子が「彼」に想いを寄せてるのを知っている。
菜子は顔に出やすいタイプだから。
だが、祐二はその事を菜子や「彼」にも言っていない。
きっと面白がっている。
フラれるのを見て笑いたいんだ。
(最悪。)
菜子は再び飲みかけのジュースを口にして「彼」を探す。
祐二は(やっぱりか。)と思った。
「こっちは忙しいの。」
店員に頼んだオレンジジュースが届くなり、
すぐさまストローに口を付けて飲む。
「彼」は甘いものが嫌いらしい。
昔自分が好きだったオレンジジュースを渡すと
「嫌いだからいらない。」
と突き返された事がある。
過去の苦い記憶を思いだし自分で嫌になってきた。
甘いジュースも苦く感じる。
「ふーん。ならいいけどさ。」
笑って見せるが目は笑ってない。
その事は祐二本人も気づいてるらしい。
「そういう事。」
(だから私の事は相手にしないでよ。)
言えるはずのない言葉を呟いてみせる。
昔から苦手だからだ。
祐二は菜子が「彼」に想いを寄せてるのを知っている。
菜子は顔に出やすいタイプだから。
だが、祐二はその事を菜子や「彼」にも言っていない。
きっと面白がっている。
フラれるのを見て笑いたいんだ。
(最悪。)
菜子は再び飲みかけのジュースを口にして「彼」を探す。
祐二は(やっぱりか。)と思った。