君がくれたもの

久しぶり。

(音、うるさい。)

着くなり大音量の音楽を耳にし気分は下がる一方で。

俺は今頃ゲームをしてたはず…だった。

守と美香が来るまでは。

二人のせいで計画は潰れ、しまいには出たくない
外にまで連れ出された。

「おおっ!!祐二と菜子いるじゃん!!」

「守どこにいるの?」

ピョンピョン。

背が低い美香はジャンプしながら探す。

店内は騒がしくて、
いつもうるさい二人が騒いでも他の人の声で掻き消される。

「あそこ。」

俺はスッと向こうを指指す。

「祐二ー!菜子ー!」

「りっちゃん凄いねー。よくわかったねー。」

大声。

向こう側にいた二人も声で誰が来たかわかったらしい。

同時に振り向いては祐二は手を振り、菜子は下を俯く。

「久しぶりじゃね?
いや、久しぶりってか一学期の終業式以来じゃね?」

「ああ。律も守も菜子も久しぶり。」

「祐二来てくれたんだー。塾で来てくれないかと思ってた。」


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