君がくれたもの
嫌味のつもりで言ったけど二人は俺が許したと勘違いしてる。

「んじゃあ決定な!!菜子はどうする?」

「用事あるんだけど、私。」

菜子はご機嫌ななめ。

しかし、祐二は。

機嫌のいい……ってより、笑いをこらえたような声で言った。

「どうせ合コンだろ?友達に誘われて断れなかったってとこか?
それにしても合コンに行くようになったんだなお前も。」

キッと強く祐二を睨んだ。

いくらなんでも酷すぎるだろ。

そこまで言わなくても…。

さっきまで馬鹿騒ぎしてた二人も静まりかえった。

その場で長い沈黙が流れる。

「……つに、別に私は最初から行くつもりなんてない!!」

「あ……」

声が出なかった。

そのまま店を飛び出して行く菜子。

退屈そうにしていた祐二が面白げに笑い出した。

「ははっ、馬鹿みてえ。
あんなの相手にしない方がマシ。なあ律?」

「おい、お前最低だな。」

「最低?最低なのはお前だろ。人の気持ち知らないで。」

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