君がくれたもの
サイ…テイ?

人の気持ちを知らない?

何したって言うんだよ。

美香も守も

「へ?」と言うようにキョトンとしている。

俺だって祐二の言ってる意味がわかんない。

「まあまあ!!二人とも落ち着けって!!何か頼むか?」

なだめるように守が間に割り込んで来る。

我に返ったのか祐二はハッとして

「ごめん。
俺、どうにかしてた。」

「謝らなくていいよ。
最低って言った俺が悪かった。ごめん…。」

それだけ言い残して祐二は帰って行った。

「また連絡する。」

帰り際にそう聞こえたのが最後だった。

「祐二どうしたんだろー?何かあったのかな?」

心配そうにジュースを掻き混ぜる美香。

「知らない。」

「ってか祐二の家いつ行くんだ?
菜子に連絡した方がいい?」

「守、私が連絡するよ。」

美香がジュースを混ぜる手を止めずに言った。

「祐二ってさ……」


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