君がくれたもの
時計を見ると八時前。

ったく起こすの早すぎ。

どんだけ楽しみにしてるんだよ。

少々苛立ちながらもベッドから身体を起こす。

怠いせいか目眩がする。

まだ寝たい。

今寝たら起こしに来るだろ。

それだったら、起きてる方がマシか。

自分と葛藤しながらパジャマのボタンを外していく。

眠たい目を擦りながら俺は微かな記憶を辿っていった。

えっと、あいつらと最後に会ったのは卒業式だから…

六年振りになるのか。

っても菜子は毎日顔見てるしなー。

さっきも部屋にいたし。

守は…。

ああ、会ったわ。

ついこの前コンビニで。

しかし守は昔と全然変わってないな。

背が大きくなったくらいか。

あんな背でかくなってスポーツ選手にでもなるつもりか。

て事は祐二だけか。

会ってないの。

学校の先生してるんだっけ?

祐二は昔から頭良いし女にはモテるし。

生徒から告白されてそうだな。

幼なじみ達の事を思い出しながら懐かしい気持ちになる。

楽しかった日の記憶が蘇り

「そういや、昔はあんな事あったっけ。」

と思い出し笑いをしていた。

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