君がくれたもの
俺達三人が小学校に着くと、守と祐二が先に待っていた。

見るなり守はバツが悪そうな顔をして見てくる。

「三人一緒だったんだ。」

「菜子とさっきそこで会ってさ。」

「そっか。」

トーンが低くなる守をよそに、美香が

「花火しようよ!祐二も持ってきたの?」

といつものように言うものだから、慌てて俺は花火を開けた。

色鮮やかに並べられた花火。

「じゃあ、私この色。」

「俺はこれー。」

菜子と守は好きな色を手に取ってみせる。

シュワッと花火の先端に火が付く。

「うわあああっ。凄く綺麗。」

「だろっ!?美香もしようぜ!」

子供みたいにはしゃぐ美香と守。

「りっちゃん花火どれにする?」

菜子が隣に来て開封した花火を差し出して来た。

「どれでもいい。」

花火とか選ぶの何でもいいし。

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