君がくれたもの
長い校長の話しも終わり教室へ帰っている途中だった。

「菜子ちょっといいか?」

ポンと肩を叩かれると守が浮かない顔でいる。

「いいけど。」

(暑いから早く終わんないかなー。)

何て思いながらも体育館の中へと戻ってく。

入ると守だけでなく、祐二も律もいた。

「あれ?美香は?休み?」

三人はビクッとして顔を伏せた。

(私何か言った?)

「転校した。美香は転校した。」

律が無表情で告げるのを耳にする。

「え!?それ冗談でしょ?」

笑い混じりに言うけど三人は真剣で。

嘘でも冗談でもないと知ってしまった。

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