君がくれたもの

真実

俺は守と担任の所へ行き美香の住所を教えてもらった。

おかしな事だけど誰も美香の家に行った事がない。

美香自身も俺達を家に呼んだ事すらない。

また、四人揃って帰るのは久しぶりだ。

だが会話もなく足を進める音しかしない。

コツコツとアスファルトの上を歩く音。

「ねえ、やめようよ。」

ピタッと菜子が足を止めて言い出す。

気持ちはわかるけど……

でも

「そうでもしないと、俺達前に進めない。」

祐二が菜子の目の前に立ち言う。

「何それ!?美香がいないと楽しくないよ!!
美香がいなくなって嬉しいの?」

「おい!!二人ともやめろよ!!」

遮るように守が、間に入って口を挟む。

いつもみたいに、おどけた喋り方でもなく真面目だった。

こんな姿など見た事ない。

そうだ……。

守はいつも俺達の後ろを歩いていた。

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