君がくれたもの
好きな人
菜子は悩んでいた。
守から来たメール。
内容はみんなと話したいから集まりたい。
近所のファミレスに来てくれと。
男なのに絵文字が多い事は気にしてない。
(りっちゃん……来るのかな。美香と。)
重い足取りでヒールの高い靴を履いて歩く。
長い髪は茶色い染めて。
別に気合いを入れてるわけじゃない。
見てほしいから―――
自分の事を「彼」に見てほしいから。
ファミレスに入ると流行ってる歌手の歌が大音量で流れてる。
慣れない音に耳が嫌になりながらも店内を見渡す。
見た事のある男がこちらに気づき手招きをしてきた。
(祐二……。)
何となく嫌だった。
でも祐二の前の席へと腰掛ける。
「菜子、髪染めた?明るくて良いな。」
爽やかな笑顔にムスッとした。
「別に。」
(何が別になんだろ。)
視線をそらし店内をぐるり、と見る。
その視線は「彼」を探している。
「しかし意外だな。菜子が来るなんて。」
「……どうして。」
言葉を詰まらせながらも落ち着いた表情で。
動揺しないように。
守から来たメール。
内容はみんなと話したいから集まりたい。
近所のファミレスに来てくれと。
男なのに絵文字が多い事は気にしてない。
(りっちゃん……来るのかな。美香と。)
重い足取りでヒールの高い靴を履いて歩く。
長い髪は茶色い染めて。
別に気合いを入れてるわけじゃない。
見てほしいから―――
自分の事を「彼」に見てほしいから。
ファミレスに入ると流行ってる歌手の歌が大音量で流れてる。
慣れない音に耳が嫌になりながらも店内を見渡す。
見た事のある男がこちらに気づき手招きをしてきた。
(祐二……。)
何となく嫌だった。
でも祐二の前の席へと腰掛ける。
「菜子、髪染めた?明るくて良いな。」
爽やかな笑顔にムスッとした。
「別に。」
(何が別になんだろ。)
視線をそらし店内をぐるり、と見る。
その視線は「彼」を探している。
「しかし意外だな。菜子が来るなんて。」
「……どうして。」
言葉を詰まらせながらも落ち着いた表情で。
動揺しないように。