恋歌 〜secret love〜
「じゃあ、決定!……ということで!あっ、でもとりあえず、奏の得意ジャンルと音域だけは知っておきたいよな」
「そうだな。やっぱ、苦手な曲調とかもあるだろ?……でも、そんなのどうやって調べるつもりなんだ?」
視線だけ勇人に送りながら、腕組みをした六濱くんが言った。
そういえば、前も腕組みしてたよね……?
六濱くんのクセ……なのかな?
「それはもう考えてあるんだよ。……彩乃!準備だ!」
「やーっと私の出番ね。選曲はばっちりだから、任せなさい!」
そう言いながら立ち上がった彩乃は、隣にある音楽準備室に歩いて行った。