恋歌 〜secret love〜
「頼城隆夢だと思うんだ」


「ほぇ?」



いきなりの勇人の言葉に驚いて、変な声が出た。


しかも、意味がわかんない。



「だーかーらっ、頼城隆夢先生!俺等の副担!
彩乃ちゃんは俺に夢中すぎて、他の男の名前も覚えらんないってか?」



気の抜けたあたしの返事に、勇人が笑いを堪える。



「な、何言ってんのよ!
ってか、その自信有りげな態度の根拠は一体どこにあるわけ?」


「んー?彩乃ちゃんの態度ですよー。
俺にベタ惚れでしょー?」



図星。



一見いつもふざけてて、馬鹿っぽく見える勇人だけど

本当は何に対してもまっすぐで、真剣で、優しくて……。


だから悔しいけど、あたしは勇人にベタ惚れ。



眩しいくらいに笑う勇人にドキッとしながら

あたしは強引に話を戻した。
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