恋歌 〜secret love〜

あたしを馬鹿にするみたいに笑う先生を見てふて腐れてから

しまった! って思った。



だってこれ、絶対に可愛くないよね?



別に

可愛い態度をとろう!

なんて意識してるわけじゃない。



でも、好きな人の前では良く思われたいって思っちゃうのが、恋心なんじゃないかな?



この気持ちは、頼城先生には絶対に秘密。


だけど、どんどん膨らんでいく気持の止め方を

あたしは忘れかけてるみたいだった。



諦めるのは、得意だったはずなのにな……――――



「どうしたんだ?いきなり黙り込んで……。

そういえば、顔色もあまり良さそうには見えないな。何かあったのか?」



あたしが頭の中で何を考えてるのかなんて知らない先生が、心配そうに言う。



「悩み事なら、相談にのるぞ?」
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