恋歌 〜secret love〜
間違いがないかもう一度点数を確認してから、結果を貰った用紙に記入した。
「よっし……これで終わり、かな」
思わずそう呟いてから、すっ、と立ち上がって、教壇へ向かう。
「お願いします」
「おう。お疲れさん」
森田先生に採点用紙を提出したら、今日の予定は終了。
これでもう、家に帰っても良いらしい。
「彩乃……終わった?」
あたしは、荷物をまとめ始めていた彩乃に近づいた。
「うん。終わったわよ。奏も終わったみたいね。帰る?」
「うん。一緒に帰らない?」
「そうね。
じゃあ、勇人とかみんなも誘って帰らない? どこかでお昼ご飯でも食べてさ!」
綺麗に微笑みながらそう言う彩乃に、あたしはゆっくりと頷いた。