恋歌 〜secret love〜
全てはセンター試験の自己採点から始まったの。
正解した問題数の方が、間違った問題数よりも多いはず。
そう思って、間違っている問題をチェックしていくことにした。
だんだんと増えていく印の数。
確かにそれは、印の付いていない部分よりも少ない。
だけど、その数は……
思っていたよりも、はるかに多い――――
全ての採点が終わった時点で、あたしは自分の受験も終わったんだって、直感した。
これじゃ、志望校になんて受かるはずがない……
それどころか、国立大の法学部なんて……
絶望的なその結果に、あたしはただ、口を閉じるしかなかった。