恋歌 〜secret love〜
「相談しながら勉強できたら良いよね」
と、途中までこの教室で一緒に勉強してた彩乃は
塾に行くために先に教室を出ていた。
他の生徒は、学校が設置した自習用の教室にいるか……
いや、でも、受験を間近に控えた今日は、早めに家に帰った人が多いかもしれない。
あたしの小論文の勉強は、意外にもは何だか楽しかった。
鶯加高校では、先生たちが分担して、小論文指導をしてくれるようになってる。
例えば、志望校が数学系なら
あたし達の担任の森田先生を含む数学の先生。
文学系なら、国語の先生。
こうやって、生徒2〜3人に対して1人の先生が個別に対応をしていた。
でも、あたしの志望校の小論文は教育系。
だから、担当はどの教科の先生になるかわからなかった。
それが、結果を聞いてびっくり。
あたしの担当は、頼城隆夢だったんだ……――――