恋歌 〜secret love〜
今の時間だと、職員室かな?



そう思って少し階段をおりたところで、思い立って足を止める。




やっぱり、やめよう……――――





少し賑やかな廊下で、あたしはブレザーからケータイを取り出した。



そっと壁にもたれて、メールの画面を開く。



少し震える手で、短くてシンプルな文章を打ってから



あたしは、さっきおりてきた階段を、1歩ずつ上へ進んだ。
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