恋歌 〜secret love〜
◇eleven point five melody
┗サイゴノウタ。
「なぁ。もう1回演奏してみねぇ?」
食べ物がすっかり綺麗に片付いた頃、勇人が何気なく口を開いた。
「でも、楽器は?」
「その辺にあるの借りよーぜ!」
そう言って立ち上がる勇人に、他の奴らも続く。
黒板とは反対側、机の並びきった後ろの部分には、少し広いスペースがある。
1段高くなったその場所は、体育館ほど立派じゃないが、ステージに見えなくもない。
棚を開けたり閉めたりしながら使える楽器を探す勇人達の顔が
まるで宝探しをする子どもみたいにキラキラしていて、思わず頬が緩んだ。
「お前ら、楽器使ったのバレて後輩に怒られてもしらねぇぞ」
「隆夢ちゃん、俺らのために黙っててよー」
「俺をちゃん付けで呼ばなくなったら考えてやるよ、慶介」
ぶすっとする慶介を見てみんなで笑う頃には
小さなステージの準備が整っていた。
食べ物がすっかり綺麗に片付いた頃、勇人が何気なく口を開いた。
「でも、楽器は?」
「その辺にあるの借りよーぜ!」
そう言って立ち上がる勇人に、他の奴らも続く。
黒板とは反対側、机の並びきった後ろの部分には、少し広いスペースがある。
1段高くなったその場所は、体育館ほど立派じゃないが、ステージに見えなくもない。
棚を開けたり閉めたりしながら使える楽器を探す勇人達の顔が
まるで宝探しをする子どもみたいにキラキラしていて、思わず頬が緩んだ。
「お前ら、楽器使ったのバレて後輩に怒られてもしらねぇぞ」
「隆夢ちゃん、俺らのために黙っててよー」
「俺をちゃん付けで呼ばなくなったら考えてやるよ、慶介」
ぶすっとする慶介を見てみんなで笑う頃には
小さなステージの準備が整っていた。