恋歌 〜secret love〜
両サイドに立つ進と慶介。
その奥にどっしりと構える卓哉。
全員を見守る勇人。
それを正面から見守る桐渓さん。
そして、そんな仲間の中心に佇む奏……――――
6人の作り出す空気は本当に穏やかで、強くて……
「こんにちは。PEACEのステージへ……ようこそ」
本当に、良い青春してるよな……――――
自分で黒く塗り潰した、あの俺の過去とは大違いだ。
過ぎた出来事については、やっぱり何の感情も湧かないが
こんなにも爽やかで温かいものを見せられると、さすがに羨ましくもなる。
文化祭の時と同じ順で始まった演奏を聴きながら
俺はまた、思わず微笑んだ。