恋歌 〜secret love〜
「次が、最後の歌です」
静かになった音楽室に、奏の、少し高めの声が響いた。
「あ……最後だから、ちょっとだけ、MCやっちゃうね?」
ちらっと勇人を振り向いた奏。
それを見て、勇人がゆっくりと頷いた。
「うーん……と。PIECEの歌はほとんどが勇人の作詞作曲なんですけど、次の歌は私が作ったものです。
曲を作ることが初めてだったわけじゃないけど、みんなに認めてもらえるものが作れるか不安で……。
それに、個人的な事情で『もう歌は作らない』って自分に言い聞かせたかった部分もあって……。
正直、怖かったんです」
奏は、視線をまっすぐ前に向けた。
「でも、あたしの周りには、そんな弱虫で、諦めることだけ上手なあたしを……笑いながら支えてくれる人が、たくさんいました。
大切な人が……いました。
だから、次に歌うのは、そんな大切な人達に送る、あたしなりの応援歌で……ラブレターみたいなものなんです」
はぁ、っと小さな息がマイクから伝わる。
俺はいつの間にか、そんな彼女から目が離せなくなっていた。
「だから……、聴いて下さい。……恋歌」
静かになった音楽室に、奏の、少し高めの声が響いた。
「あ……最後だから、ちょっとだけ、MCやっちゃうね?」
ちらっと勇人を振り向いた奏。
それを見て、勇人がゆっくりと頷いた。
「うーん……と。PIECEの歌はほとんどが勇人の作詞作曲なんですけど、次の歌は私が作ったものです。
曲を作ることが初めてだったわけじゃないけど、みんなに認めてもらえるものが作れるか不安で……。
それに、個人的な事情で『もう歌は作らない』って自分に言い聞かせたかった部分もあって……。
正直、怖かったんです」
奏は、視線をまっすぐ前に向けた。
「でも、あたしの周りには、そんな弱虫で、諦めることだけ上手なあたしを……笑いながら支えてくれる人が、たくさんいました。
大切な人が……いました。
だから、次に歌うのは、そんな大切な人達に送る、あたしなりの応援歌で……ラブレターみたいなものなんです」
はぁ、っと小さな息がマイクから伝わる。
俺はいつの間にか、そんな彼女から目が離せなくなっていた。
「だから……、聴いて下さい。……恋歌」