恋歌 〜secret love〜
◆third melody〜sequel〜
┣甘くないドキドキ
「……んっ……――――」
目を覚ますと、周りは暗闇に包まれていた。
体を起こそうとしたけど、何かに締め付けられて上手く起き上がれない。
「おはよう。やっと起きたか」
いきなり聞こえた大好きな声に反応して、思わず右側を見た。
そこには、眼鏡をかけて、ノートパソコンを開く頼城先生がいる。
「えっ……何で?」
シートベルトを外して辺りを見回してから、そこがあたしの家の近くの公園だって気付いた。
「勇人達が飲み物を買いに行った後、俺と話してる途中で寝てたんだよ。学校の施錠時間になっても起きなかったし、起こすのも可哀想かと思ってな。
桐渓さんの家にあった荷物はちゃんと預かってるから安心しろ」
……頭が上手く働かない。
でも、つまり
あたしは頼城先生に家まで送ってもらってるってこと、だよね?
で、あたしが寝てる間、先生は待ってくれてた、ってことは……