恋しちゃいけない!
 奴はにやりと笑っている。

「...お前の秘密、ばらしてやってもいいぞ」

ここには昨日撮ったスクープがあるからな。

 そう二ヤリと勝ち誇った笑みを見せ付けられる。
その顔がすごくイラつく。



 志狼は、昨日の現場を見ていたらしい。
明日香が、人の血を吸うところを...

 しかも、志狼は新聞部なのだ。
スクープを得るために、学校をまわっていたらしい。

 そして、学校をまわっている最中にスクープを見つけた。

 それは明日香が人の血を吸っているところだったらしい。
その証拠を使って、明日香を脅迫している。


 昨日だってばれないように注意してたんだけど...やっぱり、慣れてきたせいで......ちょっと甘かった...

反省する。でもこれは、取り消しは出来ない。

 黙って、あれこれ考えていると

「美濃森 明日香!お前、ひとの話をきいているのかっ!」

怒鳴られて、頭の思考が停止した。

 そうだった。
今は明日香の一大事。

 今は目の前にある問題をかたずけなくてはならない。

「...ごめん。でも、きいてたから」

秘密はばらさないでほしい。

 と、頼んだら





< 2 / 17 >

この作品をシェア

pagetop