いつまでも。
「あの頃は若かったなぁ」
「おっさん発言やめてよ…」
その後も、2人で思い出話をしながら駅へと向かった。
休日だということもあり、電車は満員だった。
「ユーリ、こっち来い」
「ありがとう」
ヒロが私のためにスペースを確保してくれた。
腕で扉を押して、自由な場所を作ってくれる。
ーヒロとくっつける、満員電車が大好きだ。
周りの人が私たちを見ているような気がするけど、気にしない。
「…あまえんぼ」
ヒロは私の頭に頬をすりよせて言った。
あっという間に駅について、幸せな時間は終わりを告げた。
ぶすくれていると、
「また帰り、くっつけばいいじゃん?」
嬉しそうに笑った。
「当たり前です」
つん、とした素振りを見せる。
ヒロは笑って私の手を絡めとる。