三人の秘密
私たち
やっとのことで私も十六年近く生きたことになる。
今は県で一番人数の多いマンモス私立高校に通う普通の高校一年生になっている。
人生も早いものだと、物思いにふけっていると、
「やけに静かだが…。体調でも悪いのか。」
後藤満が声をかけてきた。
彼は私の幼なじみであり親友であり、学年トップクラスの学力をお持ちの優等生だ。
わりに塾なども行っていないが頭がいいのだ。
私はこれを天才肌と言うのだろうと思う。
関係はないが、満は長身でがっちりとした体格で坊主である。
中学の頃までは野球少年だったからだ。
そして顔も悪くないせいか、女子にそこそこ人気があるが、無口で不器用だからあんまり告白などはされていないという。
そんな私思いの優しい満に返事をした。
「ううん。ただ私たちがもう十六年もずっと一緒だと考えると感慨深くなってね。」
満は自分の席に荷物を置きながら話した。
「マコは違うだろ。マコを合わせたら五年しか一緒じゃない。」
マコこと田中真琴は私と満と一緒にいる同級生だ。
私と満の通っていた小学校に五年生のころ転校してきて、それから中学、高校とこの三人はずっと一緒なのだ。
今は県で一番人数の多いマンモス私立高校に通う普通の高校一年生になっている。
人生も早いものだと、物思いにふけっていると、
「やけに静かだが…。体調でも悪いのか。」
後藤満が声をかけてきた。
彼は私の幼なじみであり親友であり、学年トップクラスの学力をお持ちの優等生だ。
わりに塾なども行っていないが頭がいいのだ。
私はこれを天才肌と言うのだろうと思う。
関係はないが、満は長身でがっちりとした体格で坊主である。
中学の頃までは野球少年だったからだ。
そして顔も悪くないせいか、女子にそこそこ人気があるが、無口で不器用だからあんまり告白などはされていないという。
そんな私思いの優しい満に返事をした。
「ううん。ただ私たちがもう十六年もずっと一緒だと考えると感慨深くなってね。」
満は自分の席に荷物を置きながら話した。
「マコは違うだろ。マコを合わせたら五年しか一緒じゃない。」
マコこと田中真琴は私と満と一緒にいる同級生だ。
私と満の通っていた小学校に五年生のころ転校してきて、それから中学、高校とこの三人はずっと一緒なのだ。