初恋の行方〜謎の転校生〜
二度目のキス
その後、柏木君と私はお母様とユキちゃんにさよならをし、二人で街を少しブラブラしてから帰途に着いた。


柏木君がお祖父様とどんな話し合いをするのか、私は気になっていたのでそれを彼に聞いてみたけど、

「今はまだ言えない」

と言われてしまった。



帰りも空港に黒崎さんが迎えに来てくれて、柏木君ちのらしい黒塗りの車に乗せてもらった。


そんなに遅い時刻ではなかったけど、日が短くなっていて、街はすっかり宵闇に包まれていた。


「そういえば柏木君?」

「ん?」

「どうして一週間も学校を休んだの?」

「ん……」

「具合が悪かったの?」

「いいや」

「じゃあ用事?」

「それもない」

「ということは……」

「要するに、サボリだな」


柏木君は、しれっとした顔でそう言った。


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