初恋の行方〜謎の転校生〜
「ダメよ」
「なんで?」
「なんでって……、学校はサボっちゃいけない所だから……」
「あんまり理由になってない気がするぞ?」
「それは……」
本心は、“私が寂しいからサボらないで来て”って事なんだけど、それを言う勇気はなくて、口ごもってしまった。
「明日からは行くよ」
「ほんとに?」
「ああ。おまえが寂しいだろうから」
「な、何を言ってるの?」
「違ったか?」
「違っては……」
“いないけど”と小さい声で言うと、柏木君はフッと笑った。
でも、すぐに真顔に戻り、
「ただし長くは行かない」
と言った。
「青蘭に戻っちゃうの?」
「ああ。一ヶ月以内に戻る約束になってるから」
「“約束”って、お祖父様と?」
「ああ」
あと3週間ちょっとで柏木君に会えなくなると思ったら、私は悲しくてしゅんとしてしまった。
「なんで?」
「なんでって……、学校はサボっちゃいけない所だから……」
「あんまり理由になってない気がするぞ?」
「それは……」
本心は、“私が寂しいからサボらないで来て”って事なんだけど、それを言う勇気はなくて、口ごもってしまった。
「明日からは行くよ」
「ほんとに?」
「ああ。おまえが寂しいだろうから」
「な、何を言ってるの?」
「違ったか?」
「違っては……」
“いないけど”と小さい声で言うと、柏木君はフッと笑った。
でも、すぐに真顔に戻り、
「ただし長くは行かない」
と言った。
「青蘭に戻っちゃうの?」
「ああ。一ヶ月以内に戻る約束になってるから」
「“約束”って、お祖父様と?」
「ああ」
あと3週間ちょっとで柏木君に会えなくなると思ったら、私は悲しくてしゅんとしてしまった。