初恋の行方〜謎の転校生〜
あっ。
その時、私は漸く気が付いた。柏木君が私に“付き合って”と言ったのは、悠人君の真似をしただけ、という事に。
柏木君が自分の事を、“僕”なんて言うわけないもの。
つまりあれは、からかわれただけ、って事なんだ。
それと、本庄さんという存在……
たぶん柏木君は、私の事なんて何とも思ってない。
でも、だったらどうして、キスなんかしたんだろう……
「……美咲?」
「え? あ、わからない」
「何がわからないの?」
「何もかも、わからない」
涙が出そうになり、私は立ち上がってリビングを飛び出した。
「美咲!?」と母が叫んでいたけど、それに構わず私は階段を駆け上がり、自分の部屋に飛び込むとドアに鍵を掛けた。
ベッドに倒れ込み、枕を抱きしめると、涙が次々と溢れては零れていった。
その時、私は漸く気が付いた。柏木君が私に“付き合って”と言ったのは、悠人君の真似をしただけ、という事に。
柏木君が自分の事を、“僕”なんて言うわけないもの。
つまりあれは、からかわれただけ、って事なんだ。
それと、本庄さんという存在……
たぶん柏木君は、私の事なんて何とも思ってない。
でも、だったらどうして、キスなんかしたんだろう……
「……美咲?」
「え? あ、わからない」
「何がわからないの?」
「何もかも、わからない」
涙が出そうになり、私は立ち上がってリビングを飛び出した。
「美咲!?」と母が叫んでいたけど、それに構わず私は階段を駆け上がり、自分の部屋に飛び込むとドアに鍵を掛けた。
ベッドに倒れ込み、枕を抱きしめると、涙が次々と溢れては零れていった。