初恋の行方〜謎の転校生〜
「それに、彼には婚約者がいるのよ。お金持ちで、綺麗なお嬢様が。私なんか、最初から出る幕ないのよ」


「何だと? それじゃ、おまえは遊ばれたのか? 人の大事な一人娘を……、何て奴だ。俺が文句を……」


「やめて! 彼はそんな人じゃない。それに、もう別れたから関係ない。放っといてよ!」


そう叫ぶと、私は泣きながら階段を駆け上がり、部屋に飛び込み、ドアに鍵を掛けた。


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