初恋の行方〜謎の転校生〜
さすがにそんな事を言われたら、川島美咲も怒るだろうと思ったが、アイツは俺の言った意味が解らないのか呆然としていた。

代わりに反応したのは友達の方だった。生意気にも、

「な、何言ってんのよ!」

と俺を怒鳴り、

「美咲がいつも断ってるのには、訳があるんだから! 美咲はね、君にに……」


と何か言い掛けたが、川島美咲が「やめて!」と叫んでやめさせてしまった。


友達の女が言った“君”って俺の事か?
なんで俺が出て来るんだ?
それが気にはなったが……


俺はふざけて、

「俺でもダメなのかな?」

と言ってみた。
すぐに紗耶香さんが、「隼人さん!」と言って俺の腕を掴んだが、


「紗耶香さんは黙っていてください」


と俺は言った。紗耶香さんには俺の邪魔をせず、口出しもしないように言っておいたはずだ。


川島美咲は俺の言葉に固まっているらしい。

さて、どうするかな。おお、いい事を思い付いたぞ。


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