初恋の行方〜謎の転校生〜

俺は日記に書かれていた言葉を思い出し、それをそのまま言ってみた。


「川島さん、ボクとお付き合いしてください」

と。

“ボク”なんて言い慣れないから、変な感じがしたけどな。


さあ、どうする、川島美咲？
俺の事も振るんだろ？
何て言って振るつもりだ？


川島美咲は当然ながら俺の突然の“告白”に驚き、呆然と俺を見つめた。


黒目がちの大きな目が、心なしか潤んでいるように見える。

まさか、泣くのか？


そう思いながら川島美咲を見ていたら、アイツは予想外の返事をしやがった。小さい声だったが、はっきりと、


「はい」


と。

今度は俺が固まる番だった。