初恋の行方〜謎の転校生〜
放課後。

川島美咲はさっさと帰り支度をしていた。俺を無視して帰るつもりらしいが、そうはさせるものか。


「一緒に帰ろうか?」


と言うと、川島美咲は「でも……」とか言いながらモジモジするから、俺は彼女の腕を掴み、


「俺達はカレカノなんだから、一緒に帰るのが当然だろ?」


と言い、紗耶香さんには、


「俺は電車で帰りますから」


と言った。今日は本庄家の車が迎えに来る事になっているが、俺はそれに乗らない、という意味だ。


川島美咲と並んで歩きながら、俺はこの後どうしようか考えていた。

ただ帰るだけではつまらないし、俺にはあまり時間がない。というか、さっさと目的を果たし、早く普段の日常に戻りたい。


無言で歩いていると、小さな公園がある事に気付いた。


通りに面してはいるが、木に囲まれていて通りからは死角が出来ていそうだ。

幸い誰もいないようだし、ここでコイツをからかってやるか。

場合によっては、コイツを目茶苦茶にしてやる……


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